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長野WS 7日目

お昼を食べる。
日曜なので人がたくさん集まる。
子どもたち7人のご両親と兄弟、
総勢40人ぐらいで食べる。
鍋いっぱいの豚汁とおにぎりと野沢菜と温泉卵と。
東京にいる時よりよほどたくさんの人と会う。
このお昼、私にとって、何より印象深い経験。

お父さんたちは揃いも揃って寡黙な人たちで、
賑やかなお母さんたちに押されている。
今日は朝から教室の隅で、壊れた道具を黙々と直してくれる。
どうやったってギーっと嫌な音がしていた机がピタリと鳴らなくなった。
小さな弟が、小道具で使う受話器を壊してしまった。
弟はずーっと泣いている。
お姉ちゃんが代わりに謝る。
お母さんもすごく恐縮している。
しばらくして机上を見ると、お父さん手作りの受話器が3つちんまり並べてある。
食材用発泡スチロールを使い、本物そっくりにできていた。
丁寧に巻かれたビニールテープに人柄がにじむ。
そうそう壊れるものでない受話器は、3つもあればずっと安泰である。

お父さんたちは、表情をピクリとも変えず稽古を見ているようで、
自分の子どもが何かした折、フワッと緩んだりする。
親ってそういうものなのかと感じ入る。
by momokonno | 2006-03-19 19:36
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